梅にうぐいす
ある日……なんでもわたしの話はある日である。何月、何日といわねば気に入らぬひとがあったら、なんでもある日で片付けるわたしの話は気に入らぬかもしれぬが、わたしはつまらんことは一切覚えないことにしている。だからある日である。
北大路魯山人の「梅にうぐいす」の一節です。
日にちを覚えるのが苦手で。
歳のせいかなぁ、なんて思っていたけれど。
考えてみたら若い頃から何かの記念日とか、誰かの誕生日とか、まともに覚えていなかった。
たぶん少数派の私はちょっとだけ肩身の狭い思いをしていたけれど、「わたしはつまらんことは一切覚えないことにしている。」というこの文章を見たら、ふっと気持ちが軽くなった……?
いや、でも。
記念日とか誕生日を「つまらんこと」とは言えない、よなぁ。
うむ。